written by Jim Lee, CFA
リフレクシビティは、株式市場が取引を終えると、更新された最新の資産価格を基に、今後の価格変動につながる可能性のある特定のパターンが発生したかを検出し、ユーザーに通知します。
分析には、資産価格のテクニカル指標、マクロ経済指標、ファンダメンタル指標などの最新データを組み合わせ、データ分析と定量分析を融合した形で、結果を一目で把握できるように可視化しています。
ターミナル内でウォッチリストに登録した銘柄については、メールでアラートを受け取ることができますが、ウォッチリスト未登録の銘柄であっても、ターミナルで銘柄検索を行えば「アセット概要」でリスト形式や、「チャート」などのメニューで時系列形式として、現在の資産価格に影響を与えている要素を直感的に確認することが可能です。
一度フレームワークに慣れてしまえば、同じ手順で他のインサイトも効率的に分析できますので、本稿では具体的な一例を通じて、インサイトがどのような仕組みで生成され、どのように確認するのかをご案内します。
今回の例では、2025年7月3日時点の終値を基準として生成されたJapan Tobaccoに関するこのインサイトと以下の分析結果をご覧ください。
将来の資産価格パス(経路)・信頼区間・最適保有期間の見方
リフレクシビティは過去の価格パターンに基づき、将来予想される価格経路を「コーンチャート」で表示します。
(コーンチャートとは、将来の価格経路を予測する際に、過去のパターンに基づく「中心値」と、その周囲の不確実性(信頼区間)を視覚的に示すグラフのことです。 グラフの形状が、道路工事などで見かける三角錐型の「コーン(パイロン)」のように先細りしながら広がって見えることから、この名前が付けられています。)
中央の点線が予測される中央値の経路であり、その周囲に斜線で示される領域が80パーセンタイル〜20パーセンタイルの信頼区間を表します。時間が進むにつれ予測の幅が広がり、将来の不確実性が視覚的に伝わるのが特徴です。「最適」と判断された保有期間は黄色でハイライトされます。 基準価格に対するリターンがプラスの期間は青緑色、マイナスの期間は赤色で視覚的に示されます。
下図は、Japan Tobaccoにおける弱気パターンの例であり、最適なホライズンは「1か月」と判定されています。これは過去のパターンから見て、1か月後に価格が下落する可能性が高いことを示唆しています。
なお、旧プラットフォームでは損切りレベルや到達予想レベルが赤線・緑線で提示されていましたが、現在のプラットフォームでは、コーンチャート上に実際の株価推移も重ねて表示することで、現在の動きが過去のパターンとどの程度似ているかをより直感的に把握でき、多様な投資戦略に活用できるようになっています。
保有期間別リターン表と最適保有期間の提示
リフレクシビティは、複数の期間におけるシグナルの精度を評価し、統計的に最もシフトの大きい最適な保有期間をユーザーに提示します。
全期間のサマリーは、画面上部の「What does that mean」セクションで確認可能です。
過去の類似取引日の特定とドライバ(動因)の定義
「何が起きましたか」のセクションでは、価格変動のドライバとして設定されている条件が表示されます。
例として、Japan Tobaccoでは「リターン/ボラティリティ(1か月・3か月)」に関して以下の2条件が組み合わされています:
・68日間の下落幅が−1.07以上
・絶対水準が−0.18未満
これらの条件が過去の類似パターンとして選定されていることがわかります。
バックテストによる最適条件の検証
ここで、なぜ「68日」であり「−1.07」であり「−0.18」なのかという疑問が生じるかもしれません。
この答えは、リフレクシビティのアルゴリズムが行う膨大なバックテストにあります。AIが多数の仮説を生成・検証し、過去のデータに基づいて最も有効と判断された条件のみが採用されます。
例えば、過去に同じインサイトが出現した際に1ドルで取引を開始した場合の累積リターンの推移や、サンプル外での予想リターンと実際リターンの関係を散布図で可視化することにより、条件の有効性を検証しています。
この散布図では、予想が完璧であれば45°の対角線上に点が並ぶことになります。各インサイトはこのような厳密なテストを経て精度が評価されています。

リフレクシビティのAIは、数多のアルゴリズムを競わせ、最終的に「68日間での−1.07以上の下落」と「絶対水準−0.18未満」という組み合わせがJapan Tobaccoの下落に影響する要素であると判断しています。
ヒットレシオと信頼区間
特定条件を満たした場合、過去の全取引日のうちで一定の動きを示した割合を「ヒットレシオ」としてパーセンテージで確認できます。
AIの分析モジュールは、このヒットレシオが高く、かつリスクが低い条件を特定するための分析も行います。
以下の表は参考例としてご覧ください(こちらは原理説明のための例であり、上記インサイトとは無関係のデータです)。
シナリオの信頼性
シナリオには、景気変動への耐性、パターンの発生頻度や希少性、バックテスト結果に基づくリスク・リターンプロファイルの品質評価が付されています。

ドライバ(動因)の多様性
リフレクシビティは、数十万本に及ぶ時系列データを継続的に監視し、ユーザーに関連し得る重要な動きを検索・検出します。
長期的なトレンドの出現や重要な節目の突破、急激な上昇・下落など、マーケットでの重要な変化に即応できるよう設計されています。
プラットフォーム上での追加検証方法
- 各インサイトは、プラットフォームのシナリオ機能を活用することで再現可能です。シナリオ機能では、1年間のような長期視点で分析結果を確認したり、ユーザー自身が想定するシナリオを指定して自由度の高い分析を行うことができます。
- また、AlfredのDeep Researchは、コーディングベースのエージェントとして、より高度な分析を可能にします。応用編として、ぜひ本機能を活用してインサイトを深掘りしてみてください。
ご注意:
当プラットフォームは継続的に機能開発を行っているため、本稿執筆後にサービス画面等が変更される場合があります。記載内容に関してご不明な点がございましたら、上記の著者または弊社サポートセンターまでお問い合わせください。